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#398
いつまでも、このままで―― 「ここがものべの !? なーんにも無いねぇ」 高知の山深い寒村・茂伸(ものべの)村へと六年ぶりに帰省した主人公・沢井透と、ふるさとのことをすっかり忘れてしまったらしい妹・夏葉。 都会はおろか、他の人里からさえ隔絶された古びた空気の中、 家守妖怪 “あかしゃぐま”の すみ、幼なじみの ありす、傘妖の 飛車角―― 懐かしい面々との再会は、錆び付いていた記憶の時計を動かし始める。 大掃除、山遊び、水普請、畑仕事、牛鬼の来訪…… 少しも変わらぬ茂伸の暮らしを重ねるうちに、やがて村に伝わる土着信仰 “ひめみや流” の夏祭りの夜が訪れる。 夜行市に賑わう境内に響く触太鼓は、祭りのクライマックス “面舞い” の始まりを告げるもの。 ちぐらとヒトカタとに守られた舞台に浮かび上がるは、七面頬(ナナツラオ)なる大妖と人間たちとが織りなす歴史。 その舞の最中、夏葉は突然倒れてしまう。 「おにいちゃん……夏葉……体がヘンだよう」 一晩にして十センチ以上伸びた身長、体型の変化、下腹部からの初めての出血。 夏葉の身体を襲ったものは、まぎれもない異常成長だった。 (このまま、異常成長が続いてしまえば…… 夏葉の命は!) 果たして原因は病か祟りか―― 焦燥の中、すみとありすとの力を借りて、透は夏葉を救うための手掛かりを探し始める。
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