前传
#479
“天空に浮かぶ桜”、そう呼ばれる桜が、ここ香々見島にはある。 空を鏡のように映す水鏡湖の中央に聳える桜の大樹。とはいえ、そんな桜も島の人々にとっては見慣れた風景で。風光明媚だけが取り柄だったその島に、近年新たな観光スポットが加わった。 不思議の国をモチーフにしたテーマパークがオープン。メインキャストである少女型人工知能・アリスが愛らしい笑顔を振りまき、蛍のように光る人工妖精が園内のみならず島中を舞い躍る。 そんな香々見島にある香々見学園に、自分だろうと他人だろうと、鏡越しに覗くと笑顔に見えるという、中途半端にメルヘンなチカラを使う少年がいた。 笑顔を褒めると怒るくせに機嫌のよくなる妹、だだ甘で世話焼きなお隣のお姉さん、恋愛請負人として人気の破天荒な残念美人、無口系クールでちょっとぼっちな毒舌少女、謎の情報通の悪友。そして、不思議の国のメインキャストにそっくりなお嬢様。 天空に浮かぶ桜が花びらを舞い散らせ、舞い踊る人工妖精が、視界を白く染める春。 空にもっとも近い島での、こそばゆい恋物語が始まる―。
外传
#482
空に最も近い島、香々見島。 空を鏡のように映す水鏡湖の中央には、 樹齢1000年になると言われる桜の大樹が聳えている。 香々見学園に通う、玖星創眞くじょうそうまは、 この春から学園の本校へと進学する。 新たな春を迎える創眞は、 最近できた大切な人に想いを馳せる。 仲間と、そして大切な人と。 共に歩んできた今までと、 その先につながった、望んでいた日々。 ひらひらと桜の舞い踊る香々見島で、 未来へと続いていく恋人たちの物語が、 いま再び紡がれる―。
不同版本
#484
空に最も近い島、香々見島。 この島には空を鏡のように映す水鏡湖と、シンボルである桜の大樹の聳える香々見学園がある。 香々見学園に通う、玖星創眞は、 幼馴染の腐れ縁な女王様・八坂愛乃亜、 生徒会長でもあるお姉ちゃん・常坂雪那、 高嶺の花のお嬢様・白河灯莉、 愛乃亜の妹で兄と慕ってくれる・八坂可子、 謎の情報通・杉並らと、騒がしくも楽しい学園生活を過ごしていた。 そんな香々見学園には、「想秤の桜」として 学生たちに親しまれている、一本の不思議な桜の木がある。 学園内の出来事について学生たちの総意を示してくれるこの桜の木は、 お祭り好きな学生たちに重宝されていた。 みんなが興味のある「秤 事」の際には、 制服の上に「白」か「黒」のケープを羽織り、 想秤の桜に想いをまとめてもらう。 それがこの学園内での決め事となっていた。 最近の学園の話題は、 今年の「香々祭」を文化祭にするか、体育祭にするか。 活躍の場を確保しようと、生徒会が主催する「秤 事」に向けて、 アピール合戦を繰り広げる文化部や運動部の面々も学園の風物詩だ。 そんなある日。 水鏡湖を訪れた創眞の前で、もう何年も 花を咲かせていなかった「もう一つの桜」が輝き、花を咲かせる。 見上げた空からは、舞い散る桜の花びらと共に、 ひとりの少女が降ってくる。 「そう、あなたが……」 謎の少女・桜来瑞花はささやく。 少年と少女が出会い、運命が動き始める。 季節外れの桜が舞う中、少年少女たちの物語が、幕を開ける―。
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