主线故事
#1680
――全く似たところのない『二人のマシロ』との出会いが、僕の平凡な日々を変えて行く。 「はぁーっ」 吐き出した真っ白い息が、広がって消えて行く。 「今日も寒いねっ」 隣を歩いていた真白が、にっこりと嬉しそうに言った。朝日を浴びてきらめく純白の雪にも劣らない、輝くような笑顔。 僕はいつものようにバタつきながら真白と共にマンションをまろび出て新雪に覆われた通学路を歩き、ギリギリよりも少し手前の時間で教室へと滑り込んだ。 ……ここまでは普段通りだった。異変が訪れたのは朝のホームルームが始まった時だ。 「……宮園、ましろ」 担任に自己紹介を促された転校生の少女がぽつりと言った。そんなまさか、と自身の目を疑う。けれど人違いとも思えない。 その転校生は僕が一昨日助けた、『ゆきんこ』に違いなかった。あの少女のことを、たった二日で忘れられるわけがない。 雪の中に埋まっていた小柄な少女のことを――。……だけど……。 「時也くん、あの子と……知り合いなの?」 「いや、まぁ。その、ヤキイモを」 「……やきいも……???」 頭の上に特大のクエスチョンマークを浮かべつつ真白が小首を傾げる。 ――1月。1年のうちで最も寒く、最も雪深き、この真白な季節に僕らは出会った――。
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