

相同世界观

#790
「ねえ、どっちを選ぶ?」 春、それは出会いの季節。 桜並木の中、俺は新しい学園への転入に胸をときめかせていた。 そう、校門をくぐるほんの数分前までは―― 「伝統を重んじる月華会で決まりだよね!」 「革新を求める天道会のほうが楽しいわよ♪」 俺の転入する間ノ島(あいのしま)学園には2つの生徒会が存在し、互いが常に競い合っていた。 両生徒会共に支持率は五分と五分のイーブン。 その均衡を崩すのが、俺が持っている最後の一票らしい。 そんなわけで、転入初日からてんやわんやの引っぱりだこ状態に。 「私たちと共に学園を盛り上げていこう!」 「一緒に生徒会活動をしてくれますよね?」 間ノ島学園だけにラブアイランドな展開を期待したのに、これじゃどっちを選んでもラフでタイラントな事態になってしまうかも !? 2つの生徒会からの期待を一身に背負い、どっちを選ぶのか悩ましい毎日が始まろうとしていた――

#791
「私たちの学園へ、ようこそ!」 夏休みが終わり、文化祭や体育祭といった秋のイベントを迎える新学期。 姉の薦めのまま転入を決めた俺は、新たな生活への期待に胸を躍らせていた。 そう、校門をくぐるほんの数分前までは―― 「……月華会に入って、お友達になって」 「天道会で、一緒に学園を盛り上げちゃおう!」 俺が転入した間ノ島(あいのしま)学園には 2つの生徒会が存在し、互いが常に競い合っていた。 学園は現在、運動部が月華会、文化部が天道会を支持する代理戦争状態で、しかも状況は五分と五分。 どうやらその均衡を崩すのが、俺が持っている最後の 1票らしい。 聞いた話によると、似たような状況が 6年前にもあったらしく、勝手な期待をかけられた俺は転入初日から引っぱりだこになってしまう。 なんだか姉から聞いていた話とはだいぶ違うような気が……!? 「運動部と文化部の皆さんには、仲良くして欲しいです」 「転入生くんの 1票があれば、何かが変わるかも」 静かな学園生活をおくる計画だったのに、777人目の学生として注目を一身に集めてしまうなんて。 777でラッキーどころか、超アンラッキーな事態になっちゃったのかも !? 2つの生徒会に加えて部活の争いまで絡んできて、俺の新生活は早くも波乱含みになってきたような気がした――






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