续集
#5741
なんてことのない日常。昨日とも明日とも変わらない今日。不安なんて何もない。過去から未来まで、全てが「聖書」に示されているのだから、ただ運命に身をゆだねていればいい。 しかし、そこにはかすかな違和感があった。まるでいくつかの歯車が歪んでしまったような。はるか彼方からみしみしと、世界の骨格の軋む音が響いてくるような──
前传
#394
舞台は、「お伽話症候群(フェアリーテイル・シンドローム)」の治療に特化した隔離病棟。通称「楽園」。 「フェアリーテイル・シンドローム」とは自らを童話の登場人物だと思い込む人格障害の一種であり、入院患者たちは一様に「聖書」である童話絵本を抱え、その教えに従って生活している。 主人公はそんな童話少女たちの楽園に、不意に紛れ込んでしまった記憶喪失の少年。何故この場所にいるのか、自分はどんな人物で何を成すべきだったのか、大事なことほどわからない。かりそめの役割を得ている少女たちがうらやましく思えるほどに、寄る辺ない。 そんな折、彼の部屋で発見したスケッチブックには、乱れた筆跡でこんなことが書かれていた。 ──少女たちの中にひとり、つみびとがいる。
Search for a command to run...